以前、退職をうまく切り出すにはということについて記事を書きましたが、世の中には、きちんと申し出たにもかかわらず話が通じずに引き止めがしつこい、嫌がらせされるなどのブラック企業というものもあります。
出口が見つからず精神的に追い詰められ、体調不良になってまで働いている人も多い。
でもどんなにしつこい引き止めされてもあなたはそこから脱出できますよ!
だから思い詰めなくても大丈夫です!
退職したいのに退職できない理由
私は看護師で、私達の職場でも例外なくブラック企業はあります。
私はいいか悪いか何回も転職していますので、何が違うのかもだいたいわかっています。
表向きにはどんなに良さそうな職場であっても、少なからずなんだかんだとあるもので、まぁそんなに完璧な職場というのはないということも。
そして、退職に関してトラブルになったり、スムーズにいかなかったりするのは、やはりブラック企業と言えると思っています。
退職したいというのは本人の意思なのに、どうして退職できないのかということを整理してみますね。
退職の伝え方がわからず切り出せない
退職したいけど、それを切り出すのはなかなかタイミングが難しいものです。
自分が辞めたらどうなるのか?
そんなことも考えてしまいますよね。
人手が足りている職場であればいいかもしれないけど、そうでなければ、一緒に仕事をしていた仲間に負担がかかるかもしれない。
自分が今、担当している仕事はどうなるのか?
自分が退職することでみんなに迷惑がかかるのではないか。
人知れずそんなことを葛藤し、なかなか切り出せない人もいると思います。
退職するのが気まずい
自分がいることで何となく仕事が回せている。
上の項目とも被りますが、今、何とかなっているものを退職によって壊してしまうように感じる。
自分が退職するということがわかったら、周囲にどんな反応をされるのだろうか?
白い目で見られるのではないか?
退職の申し出で職場の雰囲気やバランスが壊れそうで、気まずい。
あれこれ考えて、退職を申し出ることができない。
*参考記事
思いきって退職を切り出したのに無視
退職したいことを切り出したのに何事もなかったかのように無視されてしまう。
私は、この状況、ありました。
今だったらこんなあほらしいことにはならない自信がありますが、まだ私も若かったので、遠慮がちに退職を申し出て、一応退職願もきちんと提出して、そして無視されていました。
上司にしてみれば、「そんなバカなこと言ってないで頑張りなさい!」と丸め込んで終わりにしようと思ったのでしょうが、私はとても悩みました。
若くて真面目な人や気が弱い人の場合、「辞めさせたくない」側の方がはるかに上手で、それに勝てないこともあります。
*参考記事
逃げ道がないから体調不良になる
退職したいという気持ちも様々で、まだ何とか仕事を続けながら悩む余裕があるレベルの人もいれば、もうギリギリの精神状態の人もいると思います。
今すぐにでも退職したい・・・。
今日からもう仕事に行きたくない・・・。
そういう人の環境は、仕事量が多い、残業が多い、過酷な重労働などで身体的な疲労が積み重なって限界になっているとか、人間関係で摩擦があり職場にいるだけでストレスに潰されそうとか、そんなことかもしれません。
もう退職しかない、そう思っているのに、退職できない。
退職したいと真剣に言っているのにしつこく引き止められる。
引き止め方もいろいろあると思います。
「あなたの為を思って」というしつこい説得による引き止めもあるかもしれないし、「今退職されたらうちは損害だ」というような脅しにも近い引き止めもあるかもしれません。
もうこの環境から逃げることもできないと思うとよけいに追い詰められます。
身体と精神は繋がっているので体調不良、這うようにして仕事に行っているという人もいるかもしれません。
*参考記事
引き止めがしつこい・でもあなたには退職する権利がある
心身ともに疲れて弱ってくると、どうしたら開放されるだろうかということだけに意識が集中し、思考が狭くなってきます。
こうなると、もううつ状態になっていて危険です。
そして、逃れるには死ぬしかない、というような極端な思考にたどり着いたりもします。
私も過去にうつ病になりました。
私は自分でメンタルクリニックに行き、休職することで何とか乗り越え、その後退職するなど何とか対処して来ましたが、私の友人は、まさにこの極端な思考に陥っていました。
*参考記事
看護師も心を病む うつ病は他人事じゃない 私の症状はこうでした
でも、どんなにしつこい引き止めがあっても、あなたは退職できます。
退職したい時に退職できる、その権利が守られているのです。
後のことなど知ったことではないのです。
あなたがいなかったら職場で困る人がいるかもしれないし、人手が足りないかもしれない、気まずいかもしれない、嫌がらせを言われたりされたりするかもしれない。
でもそんなことこの際どうでもいいのです。
後で何とかなりますから。
あなたの命より大事な仕事なんてありません。
あなたに強制することは誰にもできません。
最終手段は退職代行という方法
どうしても退職の意志表示ができない、勇気を出して意思表示したけどしつこい引き止めで話が進まない、もう限界の人の為に、最近は「退職代行」というサービスもあるそうです。
要するに、本人が退職の交渉をするところを代行して伝えてくれるというサービスです。
私もこれを知った時は、「え?怪しくない?」とか思ったのですが、どうやらこういう代行業は増えているそうですね。
ネットで検索すると、たくさんヒットします。
このような退職代行のサービス業者も、退職の意志は、一方的な告知として労働者に認められた権利ということなので、とにかく退職したいと言えば引き止めも何も無効と考えます。
まして、体調不良に陥っている人をしつこく引き止めるなどできません。
このような代行業者は、弁護士ではないので、書類関係や法的な代行業務はできません。
退職届など、退職に必要な書類を書いたり、貸与されたものの返却などはあくまでも退職者本人。
でも、一番嫌なところ、つまり「退職したい」という重要な部分を代行して伝え、話を具体的に前に進めてくれるのが代行業者というわけですね。
この代行費用は3~5万くらいの設定になっているようです。
私も使ったことはないのでわかりませんが、もう行きたくない、というほど追い詰められた人からの依頼が多いそうで、成功率は100%に近い(本人が退職を取り下げることもあるそうです)とのこと。
面白かったのが、退職代行を依頼して来る職業には、看護師や介護士が多いということでした。
やっぱり、看護師や介護士という業種は、どこも人手不足でブラック企業が多いのです。
いずれにしても、あなたは退職したかったら退職できます。
しつこい引き止めなんて怖くないですから。
5万円が高いか安いかは自分で決めたらいいことで、どうしてもというならこんなサービスもあるよという話です。
まとめ
繰り返すようですが、命と比べて大事な仕事などはありません。
生きてさえいれば何とかなります。
あなたが退職してもそこの職場はなくなりません。
あなたの代わりになる人はいくらでもいるのです。
だから、体調不良になってまで、背負わなくても大丈夫なのですよ。
そんなに辛かったら、もう逃げていいのです。
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