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精神科の看護師は患者からの暴力も多い 楽と思ったら大間違い

看護師
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看護師は、はっきり言うと肉体労働者で、そのことはおそらくどの看護師も自覚しているはず。

もっと楽な部署に変わりたい・・疲れが溜まると誰でも一度は考えるのではないでしょうか。

そんな時、結構話題に上りやすいのが精神科。

でも精神科は患者さんからの暴力も多くて、実は楽ではありませんという話です。

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精神科は精神的ケアだけではない・肉体労働も普通にあります

精神科は、患者さんの精神的なケアだからよりそって話をしていればいいと思ったら大間違いです。

精神科も、看護師は肉体労働なのです。

高齢化する精神科病棟

最近は、精神科も高齢の患者さんが増えてきました。

一般の科でもそうですよね。

私が若かった頃、一般病棟も若くて自立した患者さんは結構多くて活気もありました。

最近、そういう患者さんは外来治療か比較的短期の入院で、病棟はほとんど介助の必要な高齢患者さんでいっぱいなのではないでしょうか。

入院患者さんの高齢化は、精神科も例外ではありません。

昔は、精神科対象の病気の患者さんが多く、年齢層も若かったようです。

でも今は、精神科の急性期病棟に認知症の症状が激しい高齢の患者さんが次々と入院してきます。

また、若い頃から精神病院に長期入院している患者さんも高齢化し、身体的な機能も低下していきます。

この長期入院は社会問題であり、今は出来る限り退院させて、療養の病床数を減らす方向になってきています。

病院によっては療養病棟を潰し、コストの高い精神科救急(スーパー救急)へと方向転換をしているところもあります。

しかし、何十年という気が遠くなるような入院をしている人(するしかなかった人)が、今更そう簡単には地域に帰れないのが現実ですが。

精神症状そのものより身体的介助が必要であったり、今は寝たきりになってしまった患者さんは、精神科病院の内科病棟や療養棟にいらっしゃいます。

精神科病院も一般の病院と変わらず、介護の要素が濃くなっているのが現状です。

精神症状が悪いと日常生活も困難になる

高齢にならなくても、精神科患者さんはその症状から全面介助の状態にあることは多いです。

なので、入浴介助やトイレ誘導、オムツ交換なども精神科での日常的な仕事です。

食事も介助しなければ食べられない患者さんもいます。

本格的な医療処置は少ないですが、褥瘡処置とか傷の処置とか軟膏塗布とかはあります。

点滴することもありますが、針にとても神経を使うし、拒否の強い患者さんもいますので、一般の科では当たり前のことにやたらと時間を取られます。

拒薬がある患者さんは、その薬一つのことでいつまでも先に進めないことがあります。

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患者さんからの暴力は冗談抜きに怖い

ここでの暴力は、患者さんから看護師が受ける暴力の話です。

精神科では、きれいごとではなくやはり暴力の危険性が高いと私は思っています。

精神状態が悪い患者さんは、興奮していたり、衝動的であることも多いです。

若くて体格のいい男性患者さんなど、状態が悪いと私は正直、怖かったです。

女性の患者さんでも、暴れていれば数人がかりで抑えなければだめなことも多いのです。

保護室にいる患者さんは病状が不安定

保護室は、病棟との境の重い扉を開けたところにあるフロアに、二重扉になった頑丈なドアのある個室です。

その扉の全てに外から鍵がかかっています。

病状によりますが、決められた時間にそれぞれの個室から出ることができ、保護室のエリアでテレビを観ることや喫煙、おやつなどが許されています。

その時間の長さなども患者さんの状態によって違います。

ある日、私が保護室担当の勤務で、個室のドアは解放中でしたが、ある患者んさんは自分の室内で過ごしていました。

落ち着いていて特に問題なく経過していた患者さんでした。

私は本人の個室の入り口に座って向かい合い話をしていました。

その患者さんが前触れもなくいきなり襲い掛かって来たのです。

もちろん保護室のドアが解放されている時は、そのエリアに看護師1人ということはありません。

異変に気付いた相棒の男性看護師がすぐに来てその患者さんを離してくれました。

保護室を開放した途端、逃げ出そうと勢いよく飛び出した患者さんにしがみついたけど突き飛ばされたこともあります。

精神科では常にそういうアクシデントが起こりうるのです。

私は怪我をしたことはないですが、怪我をした看護師もいると聞いています。

暴力の理由は妄想

妄想にかられた患者さんが、突然一人の看護師をターゲットにしてしまい追い回したことがありました。

すごい形相で怒鳴りながら病棟内を走り回り、数人がかりの男性看護師に取り押さえられました。

その患者さんは、その直前までは異変がなく普通に会話をしていました。

精神科は、大抵、男性看護師の数が多く配置され、トラブルには看護師総動員で対応する心得もあります。

いざという時はそのように備えているのですが、そういう緊張感が必要なところなのです。

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精神科患者さん全てが危険なのではない

こんなことばかり書くと、精神科に対する偏見だとか患者さんに失礼とか思う人もいるかもしれません。

でもこれは偏見ではなく、現実にこのような危機管理が必要なのです。

精神科の患者さんは、暴力的な人ということではなくてそれも病状です。

急性期はそれが顕著に表れていることも多いですが、治療がうまくいくとまるで別人のように落ち着いて本来のその人らしさが見えるようになります。

表情が和らいで「あー冗談言うような人だったのか」と驚かされることもあります。

激しい精神症状がなかなか治まらなかった人と疎通が可能になって来た時などは、感動さえ覚えることもあります。

ほとんどの患者さんは暴力とは無縁で、気が小さくておとなしく妄想の世界に閉じこもって怯えている人が多いです。

精神科の入院が必要な患者さんは、病気であり人格障害とは異なります。

混同されてしまうことも多いですが「人格」と「精神病」は種類が違うのです。

患者さんの全てが派手な症状のある危険な人ではないのです。

ただ、接触方法によってはたしかに暴力に巻き込まれることもあります。

精神科では、そういう意識を持って仕事することが必要だと思います。

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まとめ

精神科も、身体介護が多い点は他の科と変わらないです。

精神科はゆったりしていて楽と思われがちですが、それは違います。

私は急性期閉鎖病棟しかわからないし、開放病棟はもっとスローペースかもしれませんが、やはり体力は必要なはずです。

看護師が楽に働ける場所などないように思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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