病院は怖い話の舞台になるイメージがありますよね。
ご想像通り、それなりにみんな病院あるあるの怖い話は持っています。
こういう話でちょっと背筋が寒くなるのは、夜勤中の眠気解消のコツとも言えます。
今回はナースが語る怖い話です。
病院の夜勤は怖くないの?実は私も疑問でした
「病院の夜勤って怖くない?」と、医療職以外のいろいろな人からよく聞かれます。
夜の病院は何となく不気味な印象があるのでしょうね。
電気も消えているので暗いし、病院はやたらと構造も複雑です。
病院という建物自体、広すぎるし何となく怖いかもしれません。
私も看護学生の頃は、いずれ夜勤をするのだろうけど、怖がりだし大丈夫かな?という不安はありました。
ところが、実際に夜勤デビューすると、そんなこと少しも感じないようになるから不思議。
仕事に集中してそれどころではなくなるからでしょうけど、それだけではなく、不思議と自分の夜勤と病院の不気味さは別物なのです。
「今日は夜勤だ。憂鬱だ」とは毎回思っていましたが、「夜勤だ。怖い。」など一度も思ったことないです。
怖いネタは私も持っています
先に断っておきますが、私は「見えないはずのナニカが見える人」ではありません。
ただ、こういう非科学的な話は全く信じないというタイプでもありません。
世の中には、解明されてないことがたくさんありますからね。
理屈では説明できない現象があったとしても、不思議ではないですよね。
誰もいないのに自動ドアが勝手に開く
その部屋の入口は、ドアの外から足元センサーにつま先でタッチすると開く自動ドアで、二重構造扉でした。
ストレッチャーなどがその入り口から搬入されます。
廊下に出るとすぐに、搬送専用のエレベーターがあります。
何も連絡なしに誰かがそこから入って来ることはありません。
ある日の夜勤で中にいると、いきなり2重になっている外側の自動ドアが開く音がしました。
「え?何も聞いてないのに」
私はびっくりして、すぐに内側の自動ドアを開けて対応に出たら、誰もいませんでした。
廊下まで出て確認しましたが、エレベーターが動いた様子も人の気配もありませんでした。
背中が冷たくなりました。
その部屋の怖い話はたくさんあります。
寝ていた患者さんが急に起き上がりドアを指さして、「迎えにきたから行く」と大暴れしたこともあります。
その患者さんは、その日からすぐに亡くなってしまいました。
誰もいない部屋のナースコール
ナースコールの話は定番中の定番ではないかと思います。
どこの病院でもあるのではないでしょうか?
でも、本当にナースコールが鳴るのを経験するまでは、私も病院あるあるで作られた話にすぎないよねーと思っていたのです。
ところが、誰もいない部屋のナースコールに夜勤で遭遇する時が来ました。
それも一回だけではなく、いつも同じ部屋のナースコールが鳴るのです。
誰もいない部屋なのに。
いや、それナースコールの故障じゃないの?と思いますよね。
接触異常かもしれないし、その時はそういうことで片づけたのですが、「あ、ナースコールどこ?」と部屋番号を見ると誰もいない部屋・・・。
思わず立ちすくんでしまいます。
あの人は誰ですか?
夜勤の時はみんな眠いですので、ナースの目の錯覚も多いかもしれません。
「あの病室の前に立っていた人は誰?」とか、そんな種類の話は結構あります。
ある日、私がラウンドを終えてナースステーションに戻っていたら、反対側から戻ってきた相棒が私に「あら?ここにいたの?」と怪訝な顔で言いました。
「さっき戻って来たけどどうして?」と聞くと、
「たった今、奥の部屋で(ベッドサイドの)カーテンの向こう側に足が見えた。吸引の処置中と思ったのだけど・・」とその人は言いました。
立ってたのは患者さんではありません。
なぜならその病棟では立てる人はおろか、起き上がれる状態の人もいませんでした。
もちろん私ではありません。
誰の足だったのでしょうか?
勘弁してくれと思った相棒の金縛り
これは結構リアルで怖かった話です。
その夜は3人で夜勤をしていました。
比較的平和な夜勤で、順調に業務も片付いて、ラウンドを終えてナースステーションのデスクで看護記録をしていました。
今は多くの病院が電子カルテになっているので、記録もPCでできますが、昔は記録も全て手書きでした。
自分の受け持ちのチームのカルテをデスクの上に山積みにして、書き上げていきます。
私達は向かい合って座って記録をしていました。
目の前にいることに、別に何の異変も感じませんでした。
記録が終わって、さあ次の業務へと立ち上がった時、相棒の1人が
「何で助けてくれなかったの!」と泣きそうな顔で訴えます。
意味がわからずにもう一人と顏を見合わせ、「何を?」と聞いたら、
なんと彼女は、記録していたその間、金縛りに遭っていたのだと言うのです。
彼女は、記録を書き始めてまもなく、ウツラウツラと眠気が襲って来たようです。
そして一瞬意識が遠のいて、動けなくなったと言うのです。
彼女は、向かい側にいる私に「助けてー!助けてー!」と助けを求めていたそうです。
・・・。
えーーーーーーーーー!?
彼女には、私ともう一人のナースのことがちゃんと見えていたと言います。
ナースステーションは、夜の病棟の中で唯一、明々と照明が点いていますので、そりゃ見えるでしょうね・・。
私達が全く気付かずに記録をしている姿に、なんて冷たいんだと悲しくて泣きそうだったと言います。
彼女は普段、とてもしっかりしていてオカルトにもあまり振り回されない、そんなこと気にしないタイプの人です。
本当にびっくりしました。
病院あるある怖い話は眠気が覚めても後悔する
普段、夜勤は、病院のあるある怖い話と切り離して考えています。
でも、怖くないと言っても、夜勤時の怖い話は演出効果抜群です。
怪談系の怖い話、実は私は苦手なのです。
だからそういう種類のテレビ番組も普段は観ることができません。
夜勤の中でこういうことがあると、怖くて一気に目が覚めます。
この手の話は、眠い夜勤でシャキッと目を覚ますコツの一つかもしれません。
こういう話が全く怖くない人には、無駄ですけどね。
ただ、怖い話をしてしまうと後悔もします。
せっかく意識を切り離しているのにインプットされてしまいます。
そして、その後しばらくは、何でもない時に思い出すのです。
例えばお風呂に入って髪を洗っている時など。
後ろに誰かいるのではないだろうか・・・?なんて・・。
まとめ
病院あるある怖い話、何故か職場が違っても内容が同じものもあります。
看護師業界で語り継がれる伝説みたいですね。
夜中にこの位置から、誰もいないはずのあの場所に女性が座っているのが見える、とか。
内科病棟なのに、子供の笑い声が聞こえるとか。
どこかで聞いたようなのがいろいろあります。
でも、実際に不思議現象を体験しているナースは多く、何かが起きているのかもしれないし、起きていてもおかしくないと私は思っていますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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