人気の職業ランキングというものがありますよね。
データの集計はそれぞれ違うでしょうが、あれを見ていると時代に移り変わりがよくわかります。
年々、新しい職業も増えているようです。
その中で看護師という職業は、順位は変動すれどもなぜか一定の人気はあります。
本当に看護師になりたいですか?
看護師は人気職業ベスト10入りしている
職業ランキングで私が見たのはまずこのサイト↓
ここの人気職業ランキングは実にバラエティに富んでいます。
どうやら男子と女子の総合ランキングのようです。
毎年新しいランキングに更新されているようで、しかも右の()には前回の順位があり比較できるようになっています。
そしてこっちのサイト↓
ちょっと前のになりますが、やはり看護師がランクインしています。
こちらは、男子、女子、中学生、高校生と、カテゴリーを分けたランキングになっています。
中学生には全く人気ないですけど、高校生の女子のなりたい職業では上位にあります。
看護師はどういう位置付けの職業か?
看護師の職業を定義付け、またその資格に関する法律を定めた「保健師助産師看護師法」というものがあります。
私が習った頃は、名称には「師」ではなく「婦」が付いていました。
私は「看護婦さん」と呼ばれていた時代に育った看護師です。
昔のドラマの再放送などを観ていると、ごくたまに「看護婦さん」が出て来ることがあって懐かしいです。
当時は完全に女性の職業だったのです。
今は、「婦」から「師」に呼称が変更になり、看護師は男子女子問わない資格として確立されています。
さて、この法律では、看護師の定義は次のように定められています。
保健師助産師看護師法 第一章 総則
【看護師の定義】
第五条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。【保健師・助産師・看護師の免許】
第七条 保健師、助産師又は看護師になろうとする者は、保健師国家試験、助産師国家試験又は看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。
簡単に言うと、病気や怪我、または産後の人の療養生活でのお世話というのが主な仕事内容と書いてあります。
看護師になりたい理由・なった理由
看護師という職業の魅力的なところをあげてみますね。
- 働く場所が多数あり働き方を多少は選べる
- 需要が多いので就職に困らない
- 自立して生活できるだけの収入を得られる
というようなことではないかと思います。
これは、あくまでも職業としての現実的な理由です。
「いいえ、私はただ人の役に立ちたいのです。」
「人のお世話をするのが好きなんです。」
そういう理由で看護師をしている人ももちろんいます。
そもそも人間と深く関わる職業ですから、「私は人が嫌いです」という人は無理、またはかなり厳しいかもしれません。
私は離婚歴があり、看護師の免許を取ったのはその後なので、看護師になった目的はとても現実的な「経済的自立」でした。
学生時代に「看護師になりたい」と思ったことは一度もなく、看護師をしている自分の将来などは全くイメージにありませんでした。
人のお世話が好きというタイプでもありません。
世間が持つ看護師の献身的なイメージ(白衣の天使?)に、私はおそらく当てはまりません。
私に限らず、なぜ看護師になったのかという理由に、高尚な動機などは案外ないものかもしれません。
ただ、仕事を続けていく途中で、続ける理由を自分に問う機会はとても多い職業だと感じます。
看護師になるためのコース
看護師になる為には、まず看護師を養成するコースのある学校に行く必要があります。
看護師を養成する学校は豊富にあり、いろんなパターンがあります。
その中で自分が行きやすいコースを選択すると良いですよ。
- 高校を卒業し看護科のある4年制大学(看護大学)に進学する
- 高校を卒業し看護師専門学校に進学する
- 高校の衛生看護科に入学し、5年制一貫教育で学ぶ
- 准看護師の学校で学び、准看護師免許を取って看護科に進学する
ざっくり挙げてみるとこのような選択肢があります。
それぞれの学校を無事卒業し、看護師国家試験に合格すれば看護師免許を取得できます。
1の看護大学は4年制ですので、卒業すれば助産師か保健師の受験資格も一緒に取ることができます。(受験に合格したら保健師か助産師の資格取得)
3は、昔は衛生看護科と専攻科という形で別々に選べました。
衛生看護科3年間を終えれば、高校卒業と同時に准看護師の受験資格が取得できていました。
そして試験に合格したらあと2年専攻科に進学して学ぶか、それとも就職するかでしたが、今はそれが一緒になり5年一貫教育になっています。
4は、一度社会に出た人なども多く、働きながら学校に行くこともできるカリキュラムのところもあります。
ただ、最近は、准看護師と看護師を統一資格にする方向にあり、准看護師の養成は少なくなり、准看護師養成学校も淘汰されていってます。
ちなみに准看護師資格は「都道府県」の管轄で、都道府県資格です。(働くのは他の地域でもOK。)
看護師は「厚生労働省」の管轄で国家資格です。
現実はかなり過酷な職業
白衣が清楚なイメージの看護師ですが、実際は本当に重労働の肉体労働です。
重労働であることはどこにでも情報がある時代ですから、ある程度は知っているかもしれませんが、本当に想像を絶するものがあります。
看護学生の時は、学んでいくうちに自分の中にも理想が出来上がっていきます。
「自立の為」と割り切っていた私でさえ、卒業の頃にはそれなりに使命感のようなものが芽生えていました。
看護学校というところはそういう教育をするところです。
ナイチンゲールの著書も読まされ、胸に響く経験も積むのです。
しかしきれいごとで務まる職業ではありません。
やりがいだけは十分すぎるほどありますが、あまりにハードで身体はボロボロになり、心も挫けることが多々あります。
夜通し働いて休憩もあるかないかで、トイレに行くのもタイミングが必要、肉体労働しながら頭もフルに使います。
「ミスは許されない」ので、緊張感も半端ないです。
さらに、患者さんからの理不尽なクレームや医師からの意味不明な罵声も飛んで来たりします。
看護師には何を言っても許されると思い違いしている人が多いので、あちこちからやつあたりされることも多いです。
燃え尽き症候群は、その体と心の消耗の果てにやって来ます。
給料は、夜勤の数を頑張れば確かに多少の余裕は持てます。
なぜか世間は勘違いしているけど、夜勤手当を除けば決して高い給料ではないですよ。
私は文句言いつつも、結局その職業に就いて生きてきましたが。
この職業で食べさせてもらってきました。
自立するのには適した職業であることには間違いありません。
まとめ
私は看護師に憧れたことはなかったけれど、「看護婦さんになりたい」という人は昔からクラスにいて、不動の人気であるのは確かかもしれません。
今後も多様な形で求められ需要はなくならない職業でしょう。
続けるかどうかは別として、資格を持っていて損はないということだけは言っておきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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