ナースの労働時間は特殊です。
これをナースではない人に説明してもなかなかイメージしてもらえなかったりします。
日勤と夜勤がランダムに組み合わされていて、シフトがかなり複雑です。
そして、日勤と夜勤は、結構個人で好みも分かれます。
今回は、日勤と夜勤の労働時間や労働内容について整理してみますので、ナースがどんな体制で働くのかを知りたい人は読んでみて下さいね(^-^)
日勤と夜勤の労働時間と休み・ナースは不規則きわまりない
ナース以外の職種で、やはり日勤・夜勤と交替勤務をしている方もいらっしゃいますね。
今の時代は24時間対応の業種って結構多いですよね。
サービス業もその可能性が高いですし、会社勤務で工場などの2交替の仕事もあります。
そういうお仕事の人と話したことがあるのですが、今週は夜勤で来週は日勤とか、3日ごとに休みを挟んで変わるとか、シフトそのものが規則的なもののようでした。
だから、そのパターンを覚えれば、少し先の勤務も何となく読めますね。
でも、ナースのシフトは、とにかく日勤と夜勤が「ランダム」で、それに決まり事はありません。
シフトを組む人(管理職)によって多少の癖はあります。
この人はこういう組み方が好きだなとか、こういう傾向があるなというのはわかって来ますが、何にしても、ナースは月シフトでしか動けない生活をしています。
そして休みは、その日勤夜勤のどこかに適当に入っています。
ところが、ここに普通は休みが入るだろうというようなところでも、なかったりもします。
一休みできると思ったら、それはないだろーというような勤務もあります。
ナースの労働時間のシフト例を見てみましょうか
まず3交替勤務のシフト例です。
- パターン1:日勤→深夜勤→準夜勤→準夜勤→日勤→休み
- パターン2:日勤→日勤→日勤→深夜勤→休み→深夜勤
- パターン3:日勤→深夜勤→深夜勤→準夜勤→準夜勤→休み
- パターン4:日勤→深夜勤→深夜勤→準夜勤→日勤→休み
- パターン5:日勤→準夜勤→準夜勤→深夜勤→深夜勤→休み
これ以外にも3交替は本当にパターンがバラエティに富んでいて、組み合わせ自由という感じです。
でもよく見てみたら、この中にも「これは嫌だ」と思うようなシフトもあり、ナースなら多分わかります。
その点、2交替のシフトはシンプルです。
2交替勤務の場合は
日勤→夜勤(夕方~朝まで)→休み
ほぼ、このパターンです。
*参考記事
2交替はあまりひねりようがないです。
これに早出とか遅出とかがくっついていることはありますが。
あとは、夜勤前に何日間日勤が続くのか?とか、このパターンがどのくらいおきにあるのか?ということでしょうか。
労働時間は、日勤8:30~17:00というのが基本的。
勤務先で多少前後に時間がずれることはあります。
準夜勤は16:30~1:00前後。
深夜勤は0:30~9:00前後。
2交替の夜勤は16:30~9:00前後。
大まかにはこのような労働時間になります。
夜勤は眠い・疲れる・けれど日勤より好きな人が多い
私は2交替と3交替、どちらが好きかと問われると・・・そもそも夜勤が嫌いです。(今は夜勤のない生活です。)
でも、夜勤をやっていた頃は、労働時間がたとえ長くて眠くても、一晩通しで2回分の勤務が終わる2交替の方が断然好きでした。
夜勤入りの日は入りだけだし、夜勤明けの日は明けだけだし、翌日は休日が大抵ついていて、明けからちょっとした2連休の気分が味わえます。
よれよれになって帰って来たのに夜中にまた出勤する憂鬱さも、帰り道の心細さもなくて防犯上も安全です。
もうこのあたりで、ナースではない人には私が何を言ってるのかわからなくなっているのではないでしょうか?
3交替勤務の例をもう一度確認してみますね。
日勤→深夜は、日勤が終わって家に帰り、またその日の夜中に出勤し朝まで労働します。
帰ってからお風呂や食事、何だかんだを済ませて、またバタバタと出勤しなければならない、超きつい日です。
帰って仮眠を取る時間など、はっきり言ってありません。
せめて日勤が定時に終わって帰れたらいいかもしれませんが、残業がある時は残業します。
深夜入りの人であっても容赦ないです。
私は3交替の何が嫌かと言えば、とにかくこの「日勤深夜」が嫌でした。
これホントきついんですって。
そして、次にきついのは準夜勤→日勤です。
シフトを組む人も、それほど頻繁に入れないですがこのパターンもあるのです。
夜中に帰って、翌朝日勤で出て来るというパターン。
準夜勤の時も、定時で帰れるかどうかなんてわかりません。
何時に帰ろうが、翌日は日勤で来ないといけないので寝られません。
行き来するのもとっても無駄です。
休み→深夜も、休みだけど夜中には出勤しなければいけないというパターンです。
夜勤の為には体力温存するしかないし、間に合わなかったらいけないので迂闊に出かけられません。
でも日勤→深夜より身体には優しいです。
若くなければこっちのパターンの深夜勤入りの方が、無理はないと思います。
これは1つの勤務先のシフトではないですが、全て私が実際にやっていたシフトです。
そして、夜勤大好きなナースというのがどこにでもいます。
《夜勤が好きな理由》
- 日勤よりも夜勤の方が人間関係が楽
- 処置や検査など業務の煩わしさがない
- 仕事のペース配分しやすい
- 夜型なので朝の早起きよりも辛くない
いろんな理由で夜勤が好きという人がいます。
実は私も、今は考えられないですが若い頃は率先して夜勤をしていたタイプです。
だいたい一人当たりの夜勤回数は決まっています。
でも、多めの人と少なめの人という調整はあります。
若者には多めで年配のナースは1回少ないとか、家庭がある人は少なめで気ままな独身は多めとか。
その中で私は、比較的多めの夜勤をサクサクとこなしていたナースでした。
夜勤は仮眠を取れれば楽?私は無理でした
夜勤というのは、本来の身体の健康なリズムに反していて、不調をまねきやすいシフトなのです。
普通の生活ならば寝ているはずの時間に、ただぼんやりと起きているだけではなくしっかり起きてフルで頭も体も使っています。
夜勤の時間は患者さんも寝ているので、ナースは見守りで泊まりに行くだけ、と思っている人もいますが、それは大間違いです。
みんな寝てくれるわけではないし、状態悪いと昼も夜もないし、夜勤帯は何が起こるかわかりません。
そして日勤のようにスタッフがいない、病院が通常の機能をしているわけでもないですから、その時間を無事に終えて日勤の人に渡すまで、責任が重いです。
ミスは許されないのですから。
そんなわけで、身体にも負担がかかります。
リズムがおかしくなると、脂肪や糖代謝が狂いがちになり、ホルモン分泌にも影響が出ると言われます。
私達の間では、夜勤のたびに「これでまた寿命が縮まる」と言っていましたが、これも冗談ではないわけです。
その為、できるだけ負担を最小限にして夜勤をこなすためには、どうしたら良いかということが、業界のあちらこちらで検討はされています。
- 夜勤前の寝だめはかえってリズムがおかしくなるから起きておき、開始前に2時間ほど仮眠する
- 勤務中にもできるだけ仮眠をしっかり60分取る(2交替の夜勤)
- 深夜の食事は避ける
- 仮眠を中断するような電話やナースコールは聞こえないようにする
- 業務は最低限にして、日勤の検査や点滴の準備などもしない
など、こちら↓にも書かれています。
わかっていても、そんな理想通りに仕事ができる職場はいったいどれだけあるでしょう?
2交替では、労働時間が長いので仮眠休憩は義務付けがあるのですが、そもそも仮眠室がないというびっくりなブラック病院もあります。
そこの仮眠休憩は、ナースステーションのとなりの作業室のような狭い部屋で机に突っ伏してうたた寝します。
昔々の話ではなくこんな民間の病院もあるのです。
休憩のための別室を確保し、寝具が準備されている病院はもちろんあります。
こういう労働条件はすごく大事なことなので、就職前に情報収集した方が良いかもしれません。
そして仮眠が確保できる条件だったとしても、夜中もアクセル全開で動いているので、どんなに眠い状態でもなかなか急には眠れません。
時間制限があるからよけいに眠れないのです。
業務も、最低限にしたいのはやまやまですが、患者さんが主体の業務なのでそうはいかないです。
寝だめが良くないと言われても、寝だめしてきた方がやっぱり体力は長持ちします。
ナースコールや電話を完全シャットアウトは無理。
基本的に、仮眠中の人に配慮はしていますが、仮眠している側も、超多忙とわかっていてなかなか割り切れません。
ごはんを食べそこなうことも多いので夜中にはお腹もすいてます。
私は、仮眠ができないナースでした。
眠いのは眠いのですが、眠れないので「もう寝ない」と割り切っていました。
もちろん休憩はしますが、寝ようと努力して焦るより諦めた方がリラックスできました。
夜勤明けはテンションMAX!でも若くないなら寝るだけで終わる
そんな眠くて大嫌いな夜勤ですが、夜勤明けは「なんか得した~!」というような多幸感に包まれます。
これはほとんどのナースに共通ではないかと思います。
労働して朝になり、疲労はピークに達していますが、もう終わるのだという達成感と解放感でナチュラルハイな状態です。
「あーきつかった!どうなるかと思ったけどよくやった!」
「もう私は帰るぞ!日勤の人は今から大変ねー」
「いろいろあるけど頑張ってね。私はもう関係ないからごめんねー」
みたいな気持ちが溢れて来ます。
そう!申し送りを終えたらそこで役目が終わるのです。
夜勤明けほど幸せな時間はないかもしれません。
日勤者が出勤してきたのを見た時の幸せ。
そして、無事に解放され、夜勤明けであちこちに寄って帰れたのは若かりし時の話。
年を取ってからは眠いばかり。
とにかく眠い、すぐにでも寝たい。
その前に無事に家に帰りつかねばならないので、運転だけは慎重にしなくてはなりませぬ。
そして家に帰りつき、お風呂に入り、空腹を満たし、その後は泥のように寝て、何もできずに夜になるのです。
まとめ
ナースの労働時間はとても複雑で、シフト表をいちいち確認しながら日勤と夜勤に追われ、あっという間に1ヶ月が終わります。
何ヶ月先のことでもカレンダーを見て予定が立てられる、そんな仕事がどんなに羨ましかったでしょう。
そんな気持ちが私の転職のきっかけにもなっていました。
とにかく夜勤は眠い、これだけは解決しないテーマですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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