看護師も心を病む うつ病は他人事じゃない 私の症状はこうでした 

♦看護師

近年、うつ病の患者さんは増えたと言われています。

それは、症状のある人が精神科や心療内科を気軽に訪れやすくなったため、うつ病の診断がつく患者さんが増えた、という側面もあるでしょう。

でも自分には関係ないと思っている人も多いと思います。

心身が健康な時、それがどんなものかを想像することは難しいのは無理もありません。

看護師のうつ病も多いと言われます。

今日は私自身の体験もまじえて話をしますので、興味があればお付き合い下さいね。

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看護師にうつ病リスクが高いことは語りつくされています

うつ病は「心」と表現するけど、正確には「脳」のエネルギーが不足して起こる病気です。

もっと正確に言えば、脳内の神経伝達物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」の量が極端に減ってしまい、情報の伝達障害が起こるということがうつ病の病態です。

ネット上で探せばあちこちに資料があり、今はうつ病の情報を集めようと思えば誰にでも手に入り、困ることもありません。

当たり前ですが、うつ病の原因はひとつだけではありません。

いろいろな要因が重なり、その何かが引き金になって発症します。

《うつ病の要因》

  • 身体的な不調
  • 引越し
  • 転勤
  • 職場内の異動
  • 結婚
  • 家族など親しい人の死

うつ病の要因には、環境の大きな変化やストレスなどが考えられます。

遺伝的要素が関係することもあるとされていますが、うつ病は誰でもかかる病気です。

また、うつ病にかかりやすい条件の人というのもいます。

  1. 残業時間など仕事時間が長い(自分の時間が取れずにストレス発散できない)
  2. 昼夜逆転の生活(体内時計のバランスが崩れる)
  3. 自分の仕事が適切に評価されていないと感じている

看護師は昼夜逆転の生活、残業も多く、仕事に拘束されている時間は長いです。

何かと厳しい仕事なので、頑張っても頑張っても報われないと感じることも多く、うつ病にかかりやすい条件には当てはまっています。

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医療知識があっても自分が病気とは認めたくない

看護師は専門知識があるので、改めて調べなくてもうつ病がどういうものかだいたい知っています。

たとえ精神科の看護師でなくても、うつ病の患者さんはどこにでもいるし、接触する機会もあります。

詳しくはなくても、一応基本的なことは学校でも習ったし精神科実習も経験しています。

だけど、自分のことはわからない。

それは、うつ病が脳の病気であるからでもあり、自分の脳に起こっていることを自分の脳が客観的に気づくのは難しいですよね。

私もうつ病になった経験があります。

「うつ病」なんて改めて病名をつけられると、何か大変なことになったような気がしてそれもショックでした。

私は、希死念慮(死にたい願望)があった為、入院も勧められました。

でも私自身はまだ自分をコントロールできるくらいには自覚もあったので、入院はしませんでした。

うつ病を発症した看護師は私だけに限りません。

私の周りにもうつ病になった人は何人もいて、自分がなったからわかるけど、自覚はなさそうだけどこの人も危ないなと思う人も結構いました。

うつ病は全然珍しくないし、特別な病気でもないのです。

でも、それは健康な時に思うことかもしれません。

自分の精神は病んでいるのではないか?と自覚しても、自分を患者とはなかなか認め難い。

人から、あの人は精神的に病んでいる人と思われるのも恐いのです。

危機感を感じながらも、病気に逃げている弱い人と思われたくない、認めたくない、宣告されたくないのが本音でした。

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仕事に行きたくない・・・症状はささいなことから

うつ病の症状

意欲減退・不眠・早朝覚醒・過眠・集中力の低下・悲嘆・食欲不振・過食など

うつ病には様々な症状がありますが、これが全部現れるわけではありません。

私の例で話すと、まず私の発症は職場内での異動がきっかけでした。

しかし私は、それまでにも、家族関係のことで悩みや問題を抱えており、すぐに希死念慮がわいて来るようなとても危うい精神状態で過ごしていたと思います。

ですので、異動は原因そのものではなく単なるきっかけです。

それも不本意な異動だったわけではなく、私自身の希望でした。

私は希望が叶い、異動させてもらえたのです。

希望どおりの異動だったのになんでうつ病?不思議ですよね。

異動は、それまでの環境が変化するきっかけでした。

きっかけはきっかけに過ぎないのです。

自分が他に問題を抱えて悶々としていたことに環境の変化が重なり、日々の緊張感が増して負担になったのだと思います。

異動は人間関係も変わるし、仕事も一から覚え直さないといけません。

仕事に行きたくない・・・仕事に行くのが憂鬱でたまりませんでした。

誰でも、「あー仕事に行きたくないな」と思うことはあると思います。

でも、異動してからのそれは、憂鬱すぎて笑えませんでした。

体が重く、いつもどこかに不調を感じ、そしてこのような希望を出した自分を後悔し、元の場所に戻りたく、孤独で仕方ありませんでした。

感情がコントロールできない

ある日、仕事中に1人の看護師とのやりとりで自分の感情のコントロールが利かなくなりました。

その人から何かひどいことを言われたわけではないのです。

でも、自分が情けなくなり、「私がしたかったのはこんな仕事ではない」と思い、無力感で涙があふれて止まりませんでした。

その人はさぞかし驚いたと思います。

それから本当に出勤できなくなりました。

私はそんな自分に危機感を覚え、何とかしなければという気持ちでメンタルクリニックを自分から訪れました。

休むにしても理由が必要なのです。

私はまだそこを考えることができるだけ、冷静でした。

そして初めて会う医師の前で、私はただただ涙が止まりませんでした。

自分の話を始めたら、もう悲しい感情が抑えられないのです。

自分がとてもだめな人間のように思え、この先もこの場所から這い上がれないような気がしました。

自分の未来を信じることができない、そんな感じでした。

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死にたくなるような仕事は捨ててもよい

私はその医師の診断書によって、3ヶ月ほど休職しました。

その間、最初は毎週、通院していました。

元々、不規則な勤務ですので、睡眠の調節があまり上手でないタイプでしたが、その頃は休んでいるにも関わらず、眠るということがとても難しい課題でした。

主治医は年配の優しい先生で、その医師だけが支えのようなものでした。

休職を終えて、私は幸いにして仕事復帰することができました。

でも、その何年か後にも同じような状態になり、その時に自分の内面に向かい合うべく、心理士のカウンセリングを受けたのです。

その時、私は、私という人間のことがようやくつかめたように思います。

カウンセリングは、答を与えてくれるのではなく、自分で自分を解明したどりついて行くものであり、カウンセラーは本人が見つけ出したものを整理しやすく調整してくれるための存在です。

人が抱えている問題の数々は、解決手段があるものならよいのでしょうが、完全になくすことはできません。

言うならば「自分の中で折り合いをつける」という表現が一番しっくりくるように思います。

それによって越えられることもあるのです。

自分自身が安定することでストレスの処理にも慣れてくるのです。

私が復帰して勤務していた頃、今度は私の友人である看護師がうつ病になりました。

彼女は普段はとてもバイタリティのある人です。

しかし、昇進して仕事量が一気に増え、話からは心身の疲労がかなり限界に近いのを感じ取ることができました。

「毎日、疲れて帰りも遅く朝は早く食事をする時間もない。」

「周りは自分のことを仕事ができない人と思っているかもしれない。」

「私は何のために仕事をしているのかわからない。」

そんななことを口にするようになりました。

そして、もし死んだら職場に行かなくてすむというニュアンスのことを言い出したので、これはまずいと感じました。

命をどちらを取るかなんていう仕事はありません。

仕事なんて捨ててしまってもどうにでもなります。

辞めていい。今すぐ職場から逃げてもいい。

彼女ともそんな話をしたと思います。

彼女は、その後しばらく休職をし、結局、退職しました。

そして、その後は畑違いとも言える職場で、自分を取り戻して行きました。

仕事ももちろん大切ですし、それぞれ責任もあります。

でも、明日も出勤するのか死ぬのかを天秤にかけなければならない仕事はないし、そんなものは捨てていいのです。

私はそう思っています。

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まとめ

うつ病は誰でもかかる病気です。

ただ、自覚するのが難しい病気でもあります。

看護師でうつ病になって休職した人、たくさん知っています。

仕事は生きる為にするのであって、死んで貢献できる仕事なんてないですから、死にたくなる仕事なら捨てましょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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