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14年前の女児事件の異常な動機 性癖は治療しても治らない

社会・メディア
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先日、ずっと未解決だった14年前の事件の容疑者が逮捕されました。

この事件の被害者は、9歳の女の子でした。

最近、このような事件がとても多いように思います。

そして、この事件、動機もまた異常で、ゾッとします。

異常性癖は治療しても治らないのではないでしょうか。

今回はこの事件について考察してみたいと思います。

 

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14年前の津山市女児未解決事件の概要

2004年9月、岡山県津山市にて、その日、小学校3年生(9歳)の女児Yさんが学校から帰宅後、自宅で何者かに襲われ、その後に帰宅した姉によって無惨な姿で発見されました。

姉が仕事に出かけている母親に連絡、Yさんは救急搬送されましたが、病院にて死亡確認されました。

体には無数の刺し傷があり、凶器は鋭利な刃物と考えられました。

しかし有力な手掛かりがなく、捜査は難航。

事件は未解決のまま14年が経過し、迷宮入りしたかのように見えました。

津山署前には、この事件の情報提供を呼びかける看板がつい最近まで立てかけられていました。

 

しかし、ここに来て事件は急展開。

他の事件で服役中の受刑者・勝田州彦が、14年前のこの事件への関与を認め、改めて逮捕される運びとなり、一気に事件は解決に至りました。

当初、首を絞めたが刺していないと一部否定していましたが、現在は全面的に容疑を認めています。

 

服役中だった理由もやはり同様の事件

勝田州彦は、どのような犯罪で服役していたのでしょうか?

 

それは2015年5月、全く面識のない通りがかりの中学3年生の女子に対し、ナイフでその胸や腹を刺し重傷を負わせたとする「殺人未遂罪」によるものでした。

大阪高裁では懲役10年の実刑判決を受け、岡山刑務所にて服役中でした。

この事件の公判で、勝田容疑者は精神鑑定を受けています。

そして、この事件は、少女のシャツが血に染まるのを見たいという同容疑者の異常な性癖によるものであったということも判明しています。

 

勝田容疑者の性癖

同容疑者は、中学3年の時にいじめに遭い、そのストレスや家庭内のストレスなどから、次第に自傷行為にふけるようになったとのこと。

それは、シャツの上から自分の腹部をナイフで刺し、血に染まっていく様子を見ながら、それを少女の姿に重ねては性的な興奮を得ていたそうです。

特に、高校生くらいの時から女児が出て来るSMアニメに傾倒し、少女が出血しながら痛がる顏に対する執着を育てていったようです。

 

当時、精神科に通院していましたが、エスカレートする自傷行為を注意され、もう繰り返すことはできないと考えた容疑者は、次第にその欲求を現実の少女へと向けるようになります。

 

勝田容疑者は、その後、少女に対する暴行事件を繰り返しています。

2000年には、複数の10歳前後の少女たちの腹を殴るなどの暴行・強制わいせつにて逮捕。

2009年には小学生~高校生の女子5人を次々と殴ったりドライバーで突くなどの暴行・傷害で逮捕。この時4年の実刑判決にて服役しています。

この中の1人の少女は肝臓損傷という全治1ヶ月の重傷を負っています。

 

そして、2015年の中学生を刺した事件から現在の服役に至るわけですが、今回発覚した未解決事件は2004年のもの。

つまり、この容疑者による犯罪ということが発覚していなかっただけで、その重大な事件はそれぞれの事件の間で起きていたということになります。

 

容疑者は更生プログラムを受けていた

容疑者は、服役前、つまり事件を起こした当時は派遣社員で、ショッピングセンターの警備員として仕事をしていました。

専門学校では英語を勉強し、短期留学の経験もあるそうです。

また、海上自衛隊、郵便局などで仕事をした経験もあるようですが、いずれも短期間で辞めています。

 

家庭は裕福で、公務員のご両親。

厳格な家庭ではあったようですが、何不自由ない生育環境だったと思います。

 

もちろん家庭環境やいじめ体験が人格形成に影響を及ぼすことは否めません。

ネット上でも両親のことをボロクソに批判しているのを目にしたりしましたが、親のせいにするのも違うと思います。

 

仮に、例え親が非常識でも、まともな大人になって社会で立派に生きている人は多い。

また、いじめに遭い長年ひきこもりをしていたとしても、そこから抜け出して働き、自分の家庭を持ち、きちんと家族を養っている人もいます。

 

反対にどれだけ愛情を注がれ、恵まれた環境の中でも、とんでもない事件を起こす人もいる。

同じ環境の中の兄弟姉妹であってもそれぞれが違うわけで、もう、本人の素質としか言いようがないように思います。

親も、手塩にかけた子供が大人になり、ここまで異常なモンスターになってしまうことなど想定外で、拒絶したい気持ちがないとは言えないのではないでしょうか。

 

勝田容疑者は、2009年の事件の時、性犯罪者処遇プログラムを受けたそうです。

これは2003年に制定された医療観察法に基づいて、重大な他害行為を犯した者に対し、社会復帰を目的として行われます。

 

しかし、結局はその時点で、2004年の未解決事件のことを自供するわけでもなく、再犯も犯したわけで、容疑者の心には何も届いてなかったということになります。

*参考記事

鑑定留置中の脱走で思う精神科閉鎖病棟のセキュリティ

 

再犯防止プログラムは十分機能しているか?

性犯罪者に対する再犯防止プログラムは、性犯罪者を対象にスクリーニングし、再犯のリスクなどを調査した上で、受講が必要と判断された受刑者には指導科目の内容や受講施設、期間などについての処遇計画が作成されます。

 

そのプログラムの内容は、「自己統制」「認知のゆがみと変容方法」「対人関係と親密性」「感情統制」「共感と被害者理解」によって構成され、認知行動療法が基盤となります。

 

期間は、最長でも8ヶ月程度だそうです。

しかし、事件の責任の認識が薄い受刑者もいるのが実情で、それに対する面接なども行われているようです。

 

異常性癖の犯人は社会復帰できるのか?

このようなプログラムを実施することで、3年追跡調査によって一定の効果があがっている、再犯率は減っているとされているのですが、性癖は治るのでしょうか?

 

私は、性癖は治らないと思います。

長年かけて形成された人格の異常性、異常な性癖は、正直言って、たった8ヶ月程度の矯正プログラムで治せるとは思えないです。

 

勝田容疑者の性癖は、サディズム型ペドフィリアという診断だそうです。

苦痛を与えること、小児性愛の二つに性的興奮を覚えるということで、この2つが複合された診断がされました。

 

ちなみに、異常性癖は実に多くのものがあり、調べていて驚きました。

こちらのリンクはまとめてあり見やすいので、参考にご覧になってみて下さい。

異常性癖
異常性癖とは、精神医学における病理的な"疾患"と診断される、性質上の偏りや癖である。特殊性癖、性癖倒錯、パラフィリア(P...

 

このような性癖は、性欲という強い欲求に連動して引き出されるものであり、治るという種類のものではないように思います。

ただ、異常性癖の傾向を持っている人は、それが表に出ないだけで、普通に暮らしている人の中にもいると思います。

 

しかし、人として犯してはならない倫理があり、誰もがその一線を越えないように生きていくのではないでしょうか。

その理性が保てず、人としての一線を間違ってしまったものは犯罪なのです。

 

欲求に突き動かされるまま自分の性癖に従い、人を物のようにしか見ることができず、命さえむごたらしく粗末にし、それでも自らの罪を認識できない。

このような良心という概念のない人間が、何度も繰り返し自由になり社会に戻されることは正しいのでしょうか。

自分にも異常性を止められない人間は、自由の身であることで本当に救われるのでしょうか?

人権とは何なのでしょう?

 

まとめ

被害者はたまたま目を付けられたのです。

「可愛かった」と被害者のことを言っていたそうですが、本当に可愛いお嬢さんでした。

だからこそ、その命を奪った容疑者がそんなふうに言うだけで不愉快な気持ちになりました。

被害者のご家族が心穏やかに暮らせる日が一日も早くおとずれますように。

お嬢さんを持つ親御さん方、変質者の犠牲にならぬように、どうかお気をつけ下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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